何度か書きましたが、「お別れ」への恐怖心が強く猫暮らしにあこがれながら数年間迷い続けました。
いつかは来るその日は、想像するだけで胸が締め付けられそうになります。いや、こんな表現じゃ足りないな。
朝ごはんをすませたしじみが私のベッドに戻ってきて2度寝を一緒に楽しみましたが、私はいつの間にか眠っていました。
移動して寝室の中でもいちばん陽があたるベッドでくつろいでいたしじみ。2度寝から目覚めた私に気づいたしじみは、見た目にはっきりわかるくらい、迷いだしました。
今朝は、本当にお天気が良くしじみが大好きなおひさまがピカピカしていました。
しじみは何よりもおひさまが大好きです。
おひさまと私をおかしいくらい何度も見比べ、迷って迷って、しじみがいた場所よりは陽があたらない私の横にやってきました。
おひさまに私が勝つなんて珍しいことです。いや、はじめてかも。
ちょっとピンボケですけど。
来てあげたわ。撫でていいわよ。
しじたん。あまえっこちゃん。お日様のいいにおいがするね。
おひさまのにおい?
焼きたてのパンケーキのようなうす甘いにおい。
焼きたてのぱんけーき????
ホットケーキのほうがいいな。
険しい表情に見えますが甘えていますよ。
狂おしいほど愛しいです。
ふかふかであたたかくて、気まぐれでわがままで、でもとんでもない甘えん坊さん。
「この感触が永遠だといい。」
しじみを抱きしめながら、今日はまた違う想いがありました。今日は、ほほくんの、宇宙への旅立ちを見送りに行くことになっていました。
ベベちゃん。
ナナちゃん。
そして、ほほくん。
大切な大切な我が子を続けて見送る事になるアンちゃんの胸中はいかばかりでしょうか。今回は703号室になんとなく行きそびれ、でも結局、最後のお見送りに伺いました。
長々と書いても、うまく書けないと思うのでひとこと。
感情的でありながら、冷静さもあるアンちゃんから、今回ほほくんに起こった出来事を聞いて、「あぁ、ほほくんは生ききったのだな。」と思いました。
ベベちゃん、ナナちゃん同様に。
そして、それはアンちゃんのケアあってこそ。
703号室に遊びに行くたび、ほほくんの姿におどろくばかりでした。
ほほくんが可哀想だったことなど1度もなく
アンちゃんがblogでつむぐ物語ではなく現実のミラクルでした。
あどけない子猫のようだったり。
分別のある大人のようだったり。
不思議な魅力にあふれていました。
特別な個性をまとった、特別な存在のほほくん。
不自由な体だったと思うけれど、703号室で愛には不自由しなかったよね。
だからこそ、ほんものの奇跡を起こしてくれた。魅せてくれた。アンちゃん、つらいね。つらいよね。自慢の愛しいお子だもん。
吠えるように泣こう。感情を振り切るだけ振り切ろう。自分を責めたいだけ責めよう。身を引きちぎられるほどの後悔をしよう。沸き起こる感情は止められない。止める必要もない。・・・・と、私は思う。アンちゃんが泣くとほほくんが悲しむかな?でもわかってくれるとも思う。ほほくんは、色々なことがわかる知能が高いお子だったから。
そして、私は思います。
アンちゃんは、すばらしいお母さんです。
アンちゃんはすばらしいすばらしいお母さんです。
もっと一緒にいたかったと思います。でも、賢いほほくんは、今が宇宙に帰るときだな、と決めたのかな。どうなのかな。あまりファンタジーにはしたくないけどそんな気もします。
泣きたいときは、泣こう。
でもさいごは「にっこりね」。
時間がかかるかもしれないけど「にっこりね」。
いつかは「にっこりね」。
失う悲しみより出会えた喜びのほうがうんとうんと大きいから。
いつかのその日に備えて呪文のように自分にも言い聞かせる言葉。
おひさまが大好きだった、ほほくん。
合掌