★本日、2回目の麻布大学付属動物病院への通院でした。しじみの病理検査の結果、一番恐れ、そしてどこか覚悟していた「膵臓がん」では(今現在の所見では)ありませんでした。 この1週間、正直に言うとしじみとお別れが近い事すら覚悟していました。(膵臓がんは予後が悪いとされています)色々と問題を抱えてはいますが私達夫婦にまだ出来る事がありそうです。素直にうれしくホッとしています。
今日のブログは、先週結果を受けてすぐ書いたものです。あまりの恐怖に公開するのが怖かったのでそのままにしていました。最後に少し書き足してそのまま公開します。
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心の整理がついてから、と前回のブログ更新時のタイトルにしましたが正直、整理なんてつかないです。
少しでも不安があれば病院に駆け込み、それとは別に定期的な血液検査、このところは猫ドック。比較的多くの猫さんが闘う事になる腎臓の数値には特に目を光らせ、SDMAの数値もウォッチ。
血液検査で何か不穏な数値があれば投薬・食事内容の見直し。
何も見落としはないかと、担当医に迫る勢いで予防、早期発見に出来る限り努めました。
私の大切な大切な大切な宝物のしじみ。
外で苦労をして過ごしたぶん、体にその頑張った軌跡が残るぶん、我が家では蝶よ花よとちやほやとべったべたに甘やかして、外で暮らしたと思われる決して短くはない年数を我が家で大きく超えて生涯ぬくぬく王様お姫様として過ごして欲しい。
・・・なのに、どうして。どうしてどうしてなんでなの?
あぁ、また暗い書き出しとなりました。私の胸の奥底に溜まったヘドロ沼。本当はこれにもっとあれこれ言い募りたい事があります。吐き出してしまいたいことがあります。
でも、やめておきます。前を向かないといけないから。
希望を、前提にしたいから。
それでも吐き出したい気持ちを書いてしまいました。また書くかも。
言動不一致甚だしい。
外で暮らした軌跡が体に残るとはいえ、私のしじみは不幸な雰囲気や儚い雰囲気とは対極にあり、超がつくゴージャスビューティーちゃん。暗さは似合わない。
では、麻布大学附属動物病院について。
しじみの体調不良について、おそらく出来る事は多くはないという事は覚悟していました。ハイリスクノーリターンも承知でしじみに無理をさせました。
求めていたのは
①しじみに起こっているすべてを明らかにする
②すべてを知ったうえで、最善を尽くす
そして、覚悟といいつつ、
③「えっ!そんな治療法があったんですか!?」という奇跡を心の片隅で期待して。
・・・・というか、「覚悟」ってなんですかね?書いておいてなんですが疑問です。なんの覚悟もないですよ。いったい何を覚悟するんだ?
これが最後の賭け、そして念押しのような検査で、100%以上納得したいと何度か触れたように病院選びは、かかりつけの病院での相談はもちろん改めて職場の伝手も頼り相談しまくった結果、今回のしじみの症状(腫瘍)には前回も候補であった「麻布大学付属動物病院」が最適であろうとそこで二次診療を受ける事に決めました。
チー(夫)の強い意志もありました。
結果、担当医となって下さった先生の対応含め、結果はともかく今回しじみに多大な負担をかけた検査は「やってよかった」と思えました。
しじみの診断含め、出来るだけ詳しく書き残してみようと思います。
私は猫暮らしはしじみが初めてで、当然、闘病、二次診療など何もかも初めての経験です。
また、あくまでも我が家の今回のケースの場合、そして、私の私的な感想という事をご承知おきください。言うまでもなく全てケースバイケースです。
大学病院はかかりつけ病院での紹介が必要で、最初の予約は日程調整含め全て担当医が手配してくださいました。(過去の検査や所見なども担当医から大学病院に共有されます)
我が家のかかりつけ病院は、二次診療はどこの病院でも紹介してくれるとの事で、基本、「飼い主がどこの病院で受けたいか」という意思を尊重されました。
いくつか特色含め提案され、飼い主が何を優先したいかで「ではここはどうか?」という感じです。
前回はスピード優先だった為、1番予約が早くとれた高度医療センターを選択しました。
1. 2月12日の通院準備について
HPで初診申込書をダウンロードして記入しておくとスムーズです。現地でももちろん記入はできます。
今回、しじみは軟部組織外科・腫瘍外科を受診しました。
しじみの場合は前日21時以降は絶食を指示されており、他は特に何の指示もありませんが、私の場合はいつもしているようにしじみに関する全てのDATAを持参しました。担当してくださる獣医師の方針にもよると思うので「絶対準備すべき」かわかりませんが、今回は「準備しておいて良かった」と思いました。
①過去受けた血液検査の一覧表
「いつからこの変化が起こったのか」を追いやすいのでこれは作成しておいて良かったです。(受けた病院により単位が違ったりするので転記には少しだけ注意が必要)
なお、血液検査の結果の他、検査日に病院で測った体重も記載していました。これも見やすくて良かったです。しじみの場合は過去いくつかの病院を回っているのでかかりつけ病院に全ての記録があるわけではないのも一覧にしている理由です。
※画像は一部。検査項目はもっと多いです※
②日々の記録
我が家は回し者のように何度も書いているtoletta(トレッタ)を使用しモニタリングしているため、詳細なDATAがとりやすい環境です。ただ、ここまででなくとも少なくとも異変を感じたら、目視で確認できることは簡単なメモ程度でも記録しておいた方が良いと思います。
特に詳しく確認された印象の項目
・異変に始めに気づいた時の様子、理由
・体重、症状の変化
・便の様子(下痢)
・投薬の履歴
・投薬後の反応の印象
かかりつけ病院の担当医とはいつもこのDATAを使って話をします。回数を重ねるうち、よりスムーズに共有できる様、調子が悪かった日は色付け・投薬は赤文字など記録方法も変えていきました。
たまに、グラフ化したりもするのと、手が少し不自由になり手書きがしづらいので、私の場合はPCでのExcel管理が楽ですが、環境や好みでノートを使用する場合はコピーがとりやすいようにリングタイプをおすすめします。
①②、いずれも個人的な記録として始めたものでしたし、参考にしてくれるかどうかは担当獣医師の方針にもよると思います。
ですが、今回もコピーをとりたいと申し出られたので(実際は、印刷して持参するのでそのままお渡しします)多少なりともでも診断や治療方針の一助になるのかなと思っています。少しでも役に立てるなら飼い主として嬉しいです。
今回は①②の印刷したものの他、一覧にもしているものの、直近で受けた血液検査のコピー・過去の超音波検査の画像全ても持参しました。
(超音波検査の画像は、コピーだとわからないので病院でスキャンし取り込んでいただきました。高度医療センターの結果・見解はかかりつけ病院より共有されています。もちろんかかりつけ病院での記録も。)
2. 2月12日の初診について
予約は9時だったので、とにかく遅刻は避けたく時間が読めないので7時には自宅を出ました。ここから帰宅したのは20時過ぎ。実に13時間以上。想像以上に長い1日の始まりとなりました。
30分以上前に到着しましたが、受付は診察開始(9時)時間の少し前くらいから始まります。呼ばれたのはさらに待って9時20分くらい。
1回目はいわゆる「問診」で、ここで思っていた以上に細かくこれまでの経緯の聞き取りがありました。その為、持参したDATAが本当に役に立ちました。過去の反省を活かしたく前夜~呼ばれるまでDATAを見ながら繰り返しイメトレしていたので多少はましな経緯説明が出来ました。(私比。チーのフォローも入りました)
繰り返しますが、通院慣れしている・動物の介護看護に経験値が高い・理路整然ときちんと要点を伝えられる、などの自信がない限り、体調不良を感じたらメモでもなんでも記録しておくこと、は何よりも自身の助けになると思います。
ただでさえ、心配で落ち着かず気が気ではない中、記憶だけに頼ると細かい質問を重ねられるうちに、辻褄があわなかったり記憶の混乱を招く事になりかねません。
わかること、わからない事、気づいた事、気づかなかった事、を事実に基づいて伝える事が必要です。
すごく長く感じた問診が終わると(実際はおそらく15分程度かな)、私達は一旦退出します。
①簡単な身体測定
②①を受けて、チーム内で本日の検査方針の打合せ
がなされ、その後私達と2回目の面談があり②に関しての同意への確認が行われます。
ここからまた待ち時間となり、2回目の説明が終わったのは11時前でした。
2回目の説明内容
①心臓に少し雑音がある(専門医に麻酔が負担にならないか確認してみる)
②超音波検査をし、その後、麻酔に問題がないか・CTの予約に空きがあるかどうかを確認し進めるようだったらCT検査を行いたい。まずは超音波検査後、再度説明。
3回目の説明に呼ばれたのは2時間以上経った13時20分。コロナ禍ということもあり、車の中などでの待機を推奨されます。携帯に電話がもらえるので自由に過ごせますが構内を散策などの気持ちになれず、ひたすら車でじっと待っていました。
ここでの担当医の説明方法が、とても親切でわかりやすく少し驚きました。
かかりつけ病院では、通いなれているのもあり、メモをとったり時には持参した「猫の内臓図」で「どこでなにが起こっているか」説明を受けたり、動物医療に知見のない私達夫婦でもひとつひとつかみ砕いて理解出来る様に説明いただけます。
高度医療センターの説明では専門用語が飛び交い、質問しにくいというわけではありませんが(実際しつこく質問は重ねた)バシッと結論にいたった、というイメージです。
今回、麻布大学での説明は担当医の手書きのレポートをもとに行われました。↓レポートは複写式になっており控えとして1枚もらえます。
写真は受け取った複写・かつ一部を撮ったものですが、実際は図もきれいに色分けしてあり、また、1枚びっちりと説明が書かれています。
超音波検査での見解(レポートに書かれていた内容)は下記となります。赤字はレポート外の内容、私の補足など。
<膵臓領域の嚢胞>
・膵臓のしたに微量の腹水(可能であれば検査)
・嚢胞性の病変
■原因として考えられるもの
・膵臓仮性嚢胞→急性・慢性膵炎に関連している可能性。嚢胞液の吸引・Lip検査
・膵臓嚢胞(膿瘍)→培養検査
・腫瘍→CTで転移初見の有無check。細胞診。病理検査しないと確定診断のつかない可能性あり。
■その他の異常
・肺に結節(CTで診ないとわからないが転移の可能性も0ではない)
・心雑音(別途専門医に確認する)
■追加検査
CT→全身麻酔(とても大人しくて診察しやすいこですがやはり麻酔は避けられないと言われました。しじみの頑張りが誇らしく切ない)
穿刺→液体の検査・細胞診
リスク
・膵炎の悪化
・(穿刺による)膵液漏(高度医療センターでも繰り返し説明された内容。高度医療センターではこのリスクをとってまでCTをとってもなすすべがないであろうという見解)
・(穿刺後、抜くときに起こりえる)腫瘍の播種(これも高度医療センターでも説明された内容。かえって広げる可能性がある)
他、検査による腎臓など他の臓器への悪影響
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超音波検査の所見は、かかりつけ病院・高度医療センターでの見解を改めて再認識・再確認というものでした。
いえ、さらに腹水・心雑音・(最悪の想定で)肺への転移の可能性という嬉しくない、全く嬉しくないものが加わりました。
高度医療センターでも大きくなる可能性は示唆されており、「いつか来るかもしれない恐ろしい事態」が思った以上のスピードでしじみに忍び寄っていることがはっきりしました。前回10月の高度医療センターでの検査からほんの数ヶ月での病変です。
その時はまだ肺は綺麗だったのです。
検査もリスク。このままほおっておいても内臓で破裂するリスク。なにもかもがリスク。
目を背けたいけれど、知りたくなかったけれど、これは現実。
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上記に書いていること以外でも細やかな説明をうけ、何度も不明点や聞きたい事はありませんか?とこちらの心情まで含めた質問を重ねていただき、診断・治療説明書の合併症のリスク、麻酔合併症のリスク、入院について(麻酔からの目覚めが悪かった場合入院となります)など全てにチェックをし、サインをしました。
検査及び入院中に容体が急変し、救命可能性が少なくなった場合の生命維持療法について、救急救命、心肺蘇生処置を希望する・希望しない、の欄はもちろん「希望する」に〇をします。
私の51年の人生で、こんなに真剣に説明を聞きサインをしたのは初めてです。数千万円の家のローン(我が家はペアローン)を組む時ももっと気軽でした。
こうしてこの日3回目の説明が終わりました。
運よく、当日CTも予約がとれることになり、心臓の専門医の所見のもと全身麻酔へとすすめたのは唯一良かったです。
全身麻酔からCT検査へ進みその後麻酔から覚めたら点滴をして終了。
(麻酔からうまくさめなかった場合は1日入院)
そしてようやく呼ばれたのはなんと18時30分。この日4回目の説明でした。
病院の受け付けは17時30分までで、受付もとっくに閉まっており、患者(?)も私達だけ。そんな柔軟さを大学病院が持ち合わせているというのは感謝とともに驚きました。
4回目の説明。(結果ではないので簡単に書きます。)
病理にださないとわからないが、の前置きつきです。
①嚢胞の中の液は10㏄ほど抜くことができた。腎臓・胃などを圧迫していたため、少し楽になるかもしれない。これで調子があがるようであれば今後も定期的に抜くことで暮らしやすくなるという対症療法が候補になる。
②ただし、嚢胞は壁(肉腫?)のようなものが出来ており、単に水(液)が溜まっているわけではない
③太い血管にべったりとはりついて(くっついて)おり、外科的手術で取り除けるとは現時点ではいえない。恐らく非常に難しい状態だが可能性をチームで検討したい。
④肺はやはりなんらか(腫瘍?)ある。現時点では関連性はわからない。
それから、注意事項として急変もありうるため少しでも様子がおかしかったら救急病院へ搬送して欲しいとも言われました。
いずれにせよ、厳しい状態であろうことは病理検査の結果を聞かなくともなんとなく想像できます。
心臓の雑音は専門医によると、いますぐどうこうというものではないが甲状腺亢進症の関連も疑われるため、今後、心臓の超音波検査(経過観察)も加えてもいいのではないかとのこと。
他、膵炎は「痛い」こと。。。「痛い」のか。やっぱり「痛い」んだよね。かかりつけ病院でも言われていたけれど。しじみは痛くて私達から隠れて家の隅で耐えているんだね。
・・・・・しじみ、満身創痍やん。
泣き出さずに説明を聞き終えるのがやっとでしたが、感情が複雑すぎてとても書き表す事はできません。
救いは9時間ぶりに会ったしじみはにゃおにゃおととても元気だったこと。とりあえず一緒に帰れて良かったです。
心配してくれていた友人たちには逐一LINEで報告しており、車に乗ってすぐ手短に報告しました。報告しつつ、固く決意もしていました。「泣かない」。絶対に「泣かない」。出来る事を全力でする。痛いのはしじみであり、私ではない。
・・・・・・・・・ですが次の瞬間、自分でびっくりするくらいの大絶叫が自分の口から飛びだし、車を運転していたチーもびっくり。しーちゃんが怖がるよ、と宥められましたがどうにも止められず、時間は短くおそらく2・3分程度、信じられないくらいのとんでもない大声で太く激しく泣き喚きました。
まさに咆哮ってこーゆーこと?それとも慟哭か?。・・・・感情の激流にのみこまれ、そこで溺れる獣のような自分が怖くて面白くて笑って泣き止みました。泣きたいときは泣いちゃうよね。心が痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
でも、沈み込まず前むきでいたいと切に思います。
この日、しじみは食事をとることは禁じられておりかわいそうでしたが、非常に元気で急変などもなさそう。
安静のためまずはチー、家事を済ませて私達(ののこ)共々寝室に籠りました。というか、寝室に閉じ込めないと1階のお食事処の前でじっとお座りで待つ姿が切なすぎたのです。
寝室では何度が出して出してとせがみましたが、知らんぷりの私達の様子で何か察したのかしずかに諦めて良い子で1晩耐えてくれました。
しじみ。しじみ。しじみ。なにもかもが自慢の私のかわいいかわいい猫娘ちゃん。
翌土曜日の朝、夫婦揃って5時過ぎには目覚めていましたが布団の中で耐えて耐えて6時になるのをカウントダウン。
家族で走って1階に向かいました。
ウエット食がいいのかと思いましたがドライで良いと言われていたので出してみました。一番下に動画を添付するのでしじみの豪快な食事姿をぜひ見てほしいです。
その後、甘々べったり。チーから離れようとしませんでした。
温冷球(灸)も。すごく気持ち良さそうです。※病院でやって良いと一応確認をとりました。
ただ、喜びもつかの間、夕方17時〜23時まではまた、痛みがあるのか隠れてしまいました。その後も不調とやや復調を繰り返しました。
強制給餌にチャレンジするも、嫌がったり怒ったり。ようやくチーが慣れてホッとしたのもつかの間、何度めかの強制給餌の際にしじみが舌を動かすことも嫌がる事もやめてしまった時は、しじみが全てを放棄した様に感じ本当に怖かったです。近所の病院へかけこみ点滴や注射でなんとかやや復調してくれましたが・・・・
冒頭に書いた覚悟を含めこの1週間は、本当に厳しいものでしたが、この日記をしじみとの未来に向けて公開出来る事が今はうれしくホッとしています。
今日の結果や今後の事。この1週間の出来事などはまた改めて振り返って書いていきたいと思います。
しじみの小部屋はこれからも続きます。
末永くよろしくお願いします
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