しじみの小部屋

猫と人の暮らしのblogです。

【記録4】しじみを見送った時のこと。

 

今回はしじみを見送った時の事を書きます。

 

数日前にも書きましたが、センシティブな話なので一応前置きします。これは「私の」そして「私達夫婦の」別れ方、見送り方、受け入れ方の記録です。おすすめ等の意図は全くなく、他の人に何か物申す事でも、物申される事でもありません。人それぞれです。その点だけどうかご留意いただきたいです。愛する家族を失った悲しみは皆同じです。私が見ているのはしじみだけです。

 

*****

 

2024.2.25 葬儀場へ

 

火葬にはいくつかの選択肢があります。立会、一任、お骨上げをどうするか。霊園なのか自宅訪問なのか。

私達は火葬場で執り行いお骨上げまで全て立ち会う事を希望しました。

 

元々希望していたお寺の葬儀場は流れが人間の時とほぼ同じで、送迎サービスが有り火葬は火葬炉です。

今回お願いした葬儀場は送迎サービスは無く、火葬も敷地内の移動火葬車でした。

送迎サービスは無くとも良いのですが、葬儀場なのに移動火葬車というのがイメージ出来ず一瞬躊躇しましたが選択の余地はありません。

結果的に葬儀を終えて(比較対象はありませんが)この葬儀場で良かった、と思っています。

 

しじみとのラストドライブをしながら雨の中、葬儀場に向かいました。しじみは猫なのでドライブと言えば通院です。これまでいったい何回通院したでしょうか?すっかり通院慣れしてドライブを楽しむ様子を見ては感謝と愛しさが込み上げたなぁ。

 

葬儀場につくと担当の方が雨の中外でお待ち下さり、建物の外にしじみの名前、年齢などが書かれた案内があり、いよいよしじみを見送るのだと実感がわいて決ました。

待合室に入ると、依頼を受けて事前にメールで送った2枚のしじみの写真が飾られていました。

f:id:hiraryo0201:20240310232937j:image

 

棺の上蓋を取り、安置します。こうなるとただの段ボールだけど白で良かったな。持参した黒缶のパウチや蓋にのせた薔薇も棺に入れました。

f:id:hiraryo0201:20240310231658j:image

 

この後、棺の前にお焼香の準備も整えて下さりさらに現実味が増して来ました。どこか信じられずふわふわした状態だったんですね。

申し込み用紙に記入後は、家族だけで最後のお別れの時間をとっていただけます。

しじみにあてて書いた手紙をしゃくり上げながら2人で声を合わせてなんとか読み切り(後から考えるとはたから見ると笑ってしまいそうですね)、後は声を張り上げて思いっきり泣きました。泣いて泣いて泣き喚いて少し落ち着いた頃合いを見計ってか、火葬の案内をお声掛けいただきます。

 

いよいよ待合室の隣にある火葬車にしじみを連れていきます。しじみに触れる最後の機会です。あと1回、あと1回だけ、と未練を断ち切るのがとても難しかったです。

 

火葬は1時間程度との事で終わるまで待合室で過ごします。

ずっと泣き通しだったかというと意外とそんな事も無く、待合室内に販売用に展示された様々なメモリアルグッズや仏具などを眺めたりもしました。

事前にネットで見ていた色々な仏具も展示されており、特におりんの音色を確認出来て良かったです。

ほんの少し前までしじみに縋って泣き喚いていたのに、夫婦揃っておりんをあれこれ鳴らしまくり品定めして、そのギャップにちょっと笑ったりもしました。少し感情がバグっている感じかな。

 

火葬を終えたしじみの姿を果たして直視出来るのだろうかと思っていたのですが、お骨になって戻ったしじみは変な表現ですが標本の様に尻尾から爪先まで見事に整えられた状態で、悲しみと共になんだか不思議な気持ちでお骨の説明を受けました。レントゲンで何度となく見たシルエットです。

これまで火葬といえば火葬炉でしか経験が無く、終えた後の姿は肉体が消え失せた感がありましたが、綺麗に整えてある事でなんだか別のものに感じ、私には受け止めやすかったです。

 

お骨上げはもちろん悲しみもありましたが、しじみへの感謝の気持ちが強く沸き起こり、最後まで全て見届ける事にして良かったと思いました。

最後、体重は1.75kgだったしじみが3寸の骨壷におさまる程度になって私達の元に帰って来ました。

お骨上げの際は、分骨用に2つ少し取り分けました。どれを取り分けようか迷っていると「尻尾を選ばれる方が多いですよ、断面がハートみたいです」と言われみると確かにハート型です。私が大好きだった美しく優雅な長しっぽはお骨になっても可愛いかったです。

 

骨壷カバーは柄・素材、様々な種類やデザインの中から選べます。

この「骨壷カバー」というものがどれもこれもしじみに全く似合わないと感じ、どうも好きじゃなかったのですが、ごくごくシンプルな「真っ白」がありそれを選びました。

骨壷カバーが納得いかず、別に骨壷を探していましたが、こうしてみるとこれはこれで良いかな。

f:id:hiraryo0201:20240310233955j:image

 

火葬証明書を受領しました。本当の年齢はわからないけれど一応13歳としました。

f:id:hiraryo0201:20240407141804j:image

 

しじみ、おつかれさま。様々な病と闘い、本当に本当に良く頑張りました。今までありがとう。あなたは私たちの誇りです。さぁ、皆んなでお家に帰ろう。

 

あなたの家へ。私達の家へ。

 

はじめての我が家。この日外猫〜保護猫時代の相性しじみから、そのまま本名になり苗字がつきました。大切にするよと誓った日です。

f:id:hiraryo0201:20240407143448j:image

 

 

 

【記録3】私達のお姫様しじみへ。愛を込めて。

 

 

今回は葬儀に向かうまでどう過ごしたかについて書きます。しじみがしじみのままでいてくれる本当に最後の時間でした。

 

火葬は希望の翌25日は朝9時と16時しか空いておらず、16時に予約しました。奇しくも16時はしじみの「甘えん坊タイム」が始まる時間です。

私が家で仕事をしていると、しじみはまるで計ったかのように必ずと言っても良いほどそばに来てかまってちゃんアピールをしていました。私が居ない時はもちろんチーに。

時に15時に早まった時は「事件」として夫婦間で報告し合うほどでした。

 

私達が愛したふわふわの触り心地の愛らしく美しいしじみに触れられるのは残り24時間。このほぼ丸1日、というのは変な表現ですが私達にはちょうど良かったです。

それより早いと気持ちの整理が付かず離れ難かったし、それより長いとまるで眠っているかのようなのに、もう起きる事は無く体温を失ったしじみを見ているのは辛かったかなと思いました。

 

しじみを綺麗にした後、白色のバスタオルに包んだしじみを例の用意した棺を組み立て横たえました。

それから夫婦揃って花を買いに出かけました。駅近の花屋さんには納得出来るものが無かったので、チーが調べてくれた評判の良い隣町まで行きました。

ひとつも妥協したく無かったので、アレンジメントや花束で準備されたものではなく、しじみに似合う花を急いで、でも真剣にチーと一緒に選びました。

いったいどのくらい買えば棺を埋め尽くすくらいになるかわからなかったのですが、とりあえずひとかかえほど選びました。

 

深く思考する余裕が無かったので、帰宅後しじみの周りをすぐに花で飾るつもりでしたが、お花屋さんで直前の方が良いと言われ、確かにそうだと気づきました。そりゃそうだ。人の時もそうですよね。それにそんな事したらしじみを抱く事も出来ません。

なお、これも家に帰って気づきましたが、しじみと暮らし始めて暫くしてから、しじみがテーブルにあがるので(危険な花を選別して飾るのは面倒で)もう花を飾る事は無いと大きめの花瓶はぜんぶ処分していたんです。送り出す準備を完璧にシミュレーションしたつもりがどこか抜けています。

仕方ないので無印良品のバケツにとりあえず生けました。

f:id:hiraryo0201:20240309213945j:image

 

バケツ…となりましたが、ミモザを選べたのは嬉しかったです。ミモザは私の中でしじみのイメージにぴったりの花のひとつ。可愛らしさと際立つ個性がしじみと似ています。ミモザの黄色に合わせて、白いお花を選びました。白といえば、の霞草はしじみのイメージじゃありません。華やかさを感じるお花を中心に選びました。

f:id:hiraryo0201:20240309214412j:image

しじみの多面性の魅力を表すのに、棺の中をしじみを挟んだ半分づつで違うイメージにしたかったので、あまり写真に写っていませんが、鮮やかな色のお花も選びました。

また、棺の上に飾る花はチーが華やかな大輪の薔薇を選びました。夜に撮ったので不気味な色に写って残念・・・鮮やかなピンクです。f:id:hiraryo0201:20240309214409j:image

 

お花を準備したら次は棺に入れるものを選びます。葬儀の担当の方から、しじみちゃんが生前好きだったものをお待ちください、と言っていただいていたのですがこれがけっこう頭を悩ませました。

 

しじみはおもちゃで遊ぶことはほとんど無く、家のあちこちにお気に入りの場所があったものの棺に入れるにはそぐわないです。

考えた末「首高め」が好みだったしじみの為に作った枕とお魚の形をした蹴りぐるみ、それと黒缶のパウチをいくつか、もっと何か無いかと考えましたが…しじみがいちばん「好き」だったのは私達だよね、との結論に至り、しじみと私達が写った写真をレイアウトした、しじみへの愛や感謝を綴った手紙を準備しました。一緒には行けないけど私たちの思いを連れていってね。

 

 

泣いて泣いて泣きじゃくりながらの準備でしたがこんなほっこりも。

f:id:hiraryo0201:20240309215422j:imageおいし♡

チーが置いたお水をのんちゃんが飲みに来ましたよー。

全て準備し終えたのは20時近くだったかな?「お通夜」の始まりですね。気づくとチーがドライも置いていました。

f:id:hiraryo0201:20240309220914j:image

 

キャンドルを灯し続け、交代で一晩中起きているつもりでしたが明け方に2人共限界が来てしまったのでLEDのランタンに切り替え、家族みんなでリビングで眠る事にしました。これが本当に最後の夜です。しじみが元気な頃は家族皆んなで寝室で眠っていました。休日の朝寝坊は至福だったな。

 

翌朝は棺をソファーに置いていつもの様に隣に一緒に座り過ごしました。しじみが棺の中でもう呼吸していない事が信じられなかったです。まるで眠っているかの様でした。

棺の天蓋を全て開けて全身を撫でながら愛や感謝を伝えたり、このブログの最初、出会ったばかりの頃を読み上げたりもしました。

半分だけ開けて、そろそろ起きて?しーちゃん、などとお願いしていたらあっという間に時間が過ぎて行きました。

 

葬儀場に向かう前にチーの発案でルームツアーをしました。

しじみと暮らした8年9ヶ月、好奇心旺盛なしじみは家のあちこちにお気に入りの場所があり、様々な所に出没しました。

部屋の中は勿論、押入れの中、クローゼット、お風呂やトイレまで。どの部屋、どの場所にも私達を笑顔にしてくれたしじみの姿が鮮明に浮かびます。愛しいエピソードがあります。

しじみを抱いて、全ての部屋・場所を見せながらチーと2人で思いつくままに色々な思い出や、その時どんなに可愛いと感じたかなどを語りかけました。

 

以前もブログに書きましたが、しじみが来なくなった2階が辛過ぎて殆どの物を処分したので、しじみを連れて思い出を語るルームツアーの時はすでに様変わりしていました。

特に2階の和室は仕事部屋だったのとケージもあったので色々な思い出が詰まっていました。しじみを迎えた時に最初に過ごして貰ったのもこの部屋です。

しじみが何回も登ってきて邪魔をするので仕事が出来なくて困った愛しい思い出が詰まるデスクも処分し買い替え、仕事部屋は寝室に移動したので和室はほぼ空っぽ状態。

 

話は変わりますが、私は家のレイアウト変えが好きで、たまに思いつくとガタガタあれこれ家具を移動しました。すると決まってしじみが何をしているの?と興味津々で監督してくれていた事も思い出されます。

しじみ監督に、どう変えようしているのか説明していると、しじみはちゃんと理解してくれているような顔をしていました。そして終わった後は必ずしじみが「興味津々」「わくわく」といった感じで見て回っていました。

 

ルームツアー中も、しじみに、なぜ変えたのか説明したり、新しいデスクを見せて、ほら、こんなに変わったんだよ?しーちゃん多分ここ気に入ったよね?などと話しかけていると、今さらながら動くしじみにもう会えない、しじみは眠っているわけではない、との実感が込み上げました。

けれど、夫婦で口々にしじみに話しかけ、泣きながら、時に泣き笑いしながらルームツアーをした事は送り出す上でやって良かった儀式でした。

私達は家族揃っていつも楽しくおしゃべりしていました。同じ言語は持たずとも、確かにしじみと会話していました。私達の話をちゃんと聞いていたしじみに。

理解しようとしていたしじみに。

思いを伝える最後の過ごした方としてこのルームツアーは最適だったと思います。同時に、こんな事を思いついたチーのしじみへの愛が苦しい程でした。チーはしじみに見せ忘れた場所が無いかと何度も家の中を確認していました。

 

 

出発の時間が迫り、いよいよ花でしじみを送る準備を始めました。

足りるか心配でしたが、私の理想どおり「ぎっしり」という感じで棺の中を埋め尽くす事が出来て、ただでさえ華やかで可愛らしいしじみがより引き立ってホッとしました。

 

棺の蓋はチーが選んだ薔薇をリボンで結えたものを置きました。もっと綺麗にラッピングするつもりでしたが延々とルームツアーをやっていたので時間が迫っていたんですねー。

f:id:hiraryo0201:20240310085300j:image

 

ちょっとした悶着もありました。

お着物を持たせたい私と、そんなの殆ど着せてないし、しじみちゃんがそんなの着て天国行ったら驚かれるよ。それにそれ着て会いに来てくれたら僕気づかないかも、なんて言うチーとで意見が別れたんです。

結果、チーが折れてくれました。そして、最後の最後に封筒に2人で考えた宛名を書きました。「私達のお姫様 しじみへ。愛を込めて」

f:id:hiraryo0201:20240310085304j:image

 

さぁ、葬儀場に向かう時間です。この日は雨で、しじみが大好きだったお日様は出ておらず残念な気持ちと、なんとしてもこんな日を迎えたく無かった私達の涙雨に包まれて見送れる様な気持ちとがありました。

 

今日も長くなりました。続きはまた明日。

 

しじみちゃん、あなた、最後まで眠っているみたいにしか見えなかったから、私ったら何度も起きて起きて起きて起きてと繰り返しながらしつこくキスをしてうるさかったね。ごめんね。でもわかってくれるよね。それに私のウザ絡みは毎日の事だったしね。

 

しじみの「なぁに?」の表情がだいすき。

f:id:hiraryo0201:20240409123342j:image

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【記録2】しじみの葬儀の準備とその頃の気持ちについて

 

しじみの最期を迎える為の準備は、「気持ち(心)」と「物(こと)」の2つがありました。今日はその事について書きます。

その前に一応。これは私の別れ方、見送り方、受け入れ方の記録です。おすすめ等の意図は全くなく、私個人の感覚的なものであり、他の人の見送り方に何か物申す事でも、物申される事でもありません。人それぞれです。その点だけどうかご留意いただきたいです。愛する家族を失った悲しみは皆同じです。

 

 

■「気持ち(心)」について。

最後に3週間程度、しじみがくれた時間のおかげで徐々に気持ちの準備期間というか覚悟の様なものも芽生えてきました。というと、なんだかしっかりしている感じですね。けれど、今だから思うのですが、あの頃の私はなけなしの気力を振り絞り仕事の様に俯瞰で見てタスク化する事でなんとか精神の均衡を保っていたのだと思います。

 

*****

余命を意識した時、1度完全に自分の感情を制御出来なくなった事で「その時」が来たら、ただただ激情に身を任せ泣き喚くのでは無く、しじみに向かい合い感謝を込めて見送るべきだと考える様になりました。

泣くのが悪いとは思いませんし、なかなか(というか全く)コントロール出来るものではないけれど、しじみが居ない世界を生きていても仕方ない、と思い詰める事は自分勝手過ぎるよね。思わず口にしてしまい何度かチーを困らせました。そもそも、そんな事を口にするのは私の主義に大きく反します。自分の世界に入り込むのではなく、家族として受け止め前を向きたい。何よりののこも居ます。

 

そこで、しじみの死期が迫る現実から目を背けたい一方、最後に私達にできる事として、最大限にしじみらしく見送り、そしておかえりなさいをしたいと考える様になりました。その為にはしじみを見送る時と、お骨になって帰宅するしじみのお帰りなさいの準備が必要です。

 

■おつかれさま、ありがとうの葬儀にむけて。そしておかえりなさいにむけての「物(こと)」。

*今回は葬儀に向けて準備した事を書きます。

●事前に準備したこと

①棺

これはもう、本当にどうすべきか頭を悩ませました。間に合わせの代替え品ではなくちゃんとした専用品が良いと考えました。

あれこれ悩んだ結果、段ボール製の棺を選びました。段ボール製はいくつかの種類がありましたが、上蓋がいわゆる普通の箱型だったり、余計な柄が入っていたりするのは気に入りませんでした。

選んだのは上蓋がカーブをえがいており、いわゆる段ボール箱とは異なる雰囲気で、半分が開閉可能。顔を見る事ができます。ごくごくシンプルで色は3色展開あり、防水シートなどもついてきました。

 

f:id:hiraryo0201:20240302163345j:image開けた状態

色はピンクと悩みましたが、当日どんな花が手配出来るかわからないのでどんな色にも合う白を選びました。

 

また、送る時は美しいしじみに似合う美しい花を準備しようと思いました。棺の中は可憐な花で埋め尽くし、蓋の上には華やかな花をスッキリと飾るイメージです。しじみの多面性の魅力を花で表現しようと決めました。

 

棺を事前に準備するのはかなり抵抗がありましたが、注文したが間に合わなかった、などのレビューを見かけたため、こっそり買って隠していました。結果、準備しておいて良かったです。後日チーから、その時は(事前に準備してあり)驚いたけれど、との前置き付きで感謝されました。

 

②見送り方のシミュレーション

火葬は直ぐで無く、1日は一緒に過ごしたい、その場合気温によりドライアイスの手配はどうするか、火葬はどこでするかなど、事前に調べておくべき事が色々ありました。

特に火葬については何となく第3希望までピックアップしていたのですが、これも本当に良かったです。

第1希望だったお寺は予約でいっぱいで第2希望のところで予約がとれました。

当初希望するお寺でしか考えて無かったのでそんな事もあるんだと驚きました。候補を考えて無ければ茫然自失の中、慌てる事になっていました。

 

なお、当日は気温がかなり低かったのでエアコンをつけず、家にあった保冷剤でしのぐ事が出来ました。(気温が高い場合に備えドライアイスの手配方法も考えていました)

 

 

③おかえりなさいについて考えたこと

これははっきりとは決めていませんでしたがお骨をどうするか?どう受けとめて暮らすか?などをぼんやりと考えました。しじみに合うものをきちんと整えたいとも思いました。

これらはさすがに事前に買いませんでしたが、あれこれめぼしはつけていました。

しじみのお骨と共に帰宅した後、一刻も早くしじみの居場所を整えたい気持ちに突き動かされたので、あれこれ見ていた事でチーと相談しながらしじみのイメージに合う物を一緒に選び、初七日には納得のいく形で整える事が出来ました。

またまた長くなったので、おかえりなさいの準備として揃えたものについてはまた後日。

 

明日は当日〜お別れについて書きます。

 

 

生前の愛らしいしじみを添えて。

f:id:hiraryo0201:20240303020326j:imageおさかな?


f:id:hiraryo0201:20240303020317j:imageどこ行くの?


f:id:hiraryo0201:20240303020323j:imageしじみ、かわいいでしょう?

 

かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいよ!しじみちゃん!

あなたとの別れが近づいてくるのを理解していたけど受け入れていたわけじゃない。あなたに会いたい。会いたいです。恋しくてたまらないよ。しじみ、愛しているよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【記録1】今の気持ちと、しじみと最後に過ごした2日間のこと。

 

お久しぶりの更新です。私達夫婦は最愛のしじみの月命日を1回と昨日49日を迎えました。しじみが逝ってしまったのは最後の更新の2日後のことです。

あの時の私はいよいよお別れが近いのを悟っており、次に更新出来るのは年単位でいつかわからないという気持ちでタイトルを「また楽しい気持ちで更新出来る日までさようなら」としました。

更新はとても迷いましたが、書き残しておきたい気持ちが勝りました。

今の私はしじみの記憶が少しでも薄れる事を何よりも恐れています。しじみに関する事はなんでも克明に記憶していたいです。何回かに分けて、わたしたちの最後の記録、そして今の事を書いてみたいと思います。

 

 

 

2024.2.24  12:55 頃

私達のお姫様、愛するしじみが永遠の眠りにつきました。

 

しじみとの別れを経験してみると、愛する家族とのお別れの受け入れ方にはかなり個人差があるんだろうなと感じました。

 

私の場合は、余命を告げられた時、衰弱していくしじみを見守った時、いよいよお別れが近づいたのを悟った時、永遠の眠りについた直後から葬儀まで、葬儀を終えてお骨になったしじみと帰宅した時、今に続くその後、その時々で心の置き所が様々に変化しました。なんというか一括りには出来ない状態で感情が目まぐるしく揺れ動き、感情だけでなく自身の行動もやたら活動的になったり無気力になったりしました。

 

あまり重くならない様にいかに辛く悲しいかは出来るだけ省いて、これから何回かに分けてその時々で感じた事や、私たちなりのお別れ、そしてその後の事を記録として書きます。

今回は、今の気持ちと、しじみが永遠の眠りにつくまでの記録です。

 

■誰にともなくだから書ける今の気持ちついて。

 

余命1ヶ月程度と聞いた後が今考えると「見るからに」いちばん取り乱していたと思います。

経験前は最も取り乱すと思っていたのは失った後でしたが、実際にはしじみの葬儀をした翌日から(泣き過ぎて目が開かず1週間程度とんでもない顔でしたが)普通通り出勤し、表面上はすぐに日常に戻りました。笑うし、はしゃぐし、お腹も空くし、ぐっすり眠れてもいます。

 

いつしじみを失うかもわからない恐怖感を抱えて過ごした日々は心身共に疲弊し不安定でした。しじみを失い、同時に恐怖感も失った事で日常生活を取り戻せたのかも知れません。

けれど(職場では)見せないけれど、深い喪失感を抱えた状態に変化しただけで、心が平穏なわけではありません。

私と一緒に「お互い歳とったねー」と笑い合うはずだったしじみがどうしてこんなに早く逝かなければならなかったんでしょうか?

あれからずっと頭の中が2層になっている感じで、しじみに対する変わらぬ愛や喪失感を常に感じています。なんなら日を追うごとに恋しさが募っています。

 

その為、生前しじみを心配して個々に連絡を下さった方に今現在も何も伝えていません。大変失礼ながら、このブログ上でのご報告とさせてください。

しじみの事は家族、もしくは家族の延長線上にいる数名の友人にしか話せませんでした。(便宜上、職場でも話しています)

こうして誰にともなく書く事は出来ても、個別にご報告というのはとても出来ません。いったいどんな言葉ややり取りが適切なのか、どんな顔をしたら良いのかわからないんです。

私は日常を取り戻し元気ですし、しじみを失った事を受けとめてはいますが、その事を語りたくは無いのです。話すと未練や涙が止まらなくなりますがそれをしじののや家族以外には見られたくはありません。

 

どうか不義理をご理解いただけたら幸いです。

 

*****

余命を意識した後、不安と恐怖が混じり合い受け入れ難い中、一方で現実的に考える自分もいました。

どうしても見送るしかないなら、しじみの恋人であるチーがそばにいられる時であって欲しい。(3月以降、出張が立て込んでいました)

けれどそう願うとまるで何なら早めにと願っている様にも思えてしまい混乱しました。

しじみを失った後も私が願ったせいかと自分を忌まわしく思え、しばらく苦しかったです。しじみを失ったやるせなさをぶつけるのに、自分を恨めしく思うのがある意味楽だったんですね。

私達のお姫様がどうして逝く必要があるのか、あまりにも不条理で憎む対象が欲しいほどでした。

 

 

*****

私の誕生日である2月1日まで一緒に過ごせるかどうかというほど目に見えて衰弱していたしじみでしたが、その後3週間程度弱々しいながらも「いかにもしじみ」な姿を見せてくれました。

私があまりにも激しく泣き叫び続け、感情のコントロールがきかなくなったのを心配し、しじみが戻って来てくれたのかも、と妄想したりもしました。

 

さらに私の願いを叶えるかのごとく、2月3連休の昼に最愛の恋人、チーと見つめあいながら永遠の眠りにつき、葬儀まで丸1日、しじみの亡骸と家族で過ごす時間を与えてくれ、日曜日に私達の元を旅立ちました。

夫婦一緒に見送る事が出来た安堵と共に、前述した様に自分への忌まわしい感情が絡み合いました。仕事になんの支障もきたさない日程だったのも余計に辛く感じました。

 

*****

ひたすら悲しみや苦しみだけだったような表現になりましたが、救いもありました。ただひとつだけ、自分を責める感情がわかない事があったんです。しじみとの闘病生活です。

 

しじみと暮らして4年目の2019年から最期まで、次々と病や心配事が増えていく状態でした。猫と暮らすのは初めてなので、当然闘病も初めてです。その為「完璧なケアだった」とはいえませんが、しじみに胸を張って誓えるのは私達はしじみに何一つ惜しみませんでした。

戸惑う事もありましたし、決断に悩む事もありました。もちろん反省点は多々あります。けれど、私達なりの最善は尽くせたと思っています。

衰弱していくしじみを見るのは胸が張り裂けそうでしたが、医療において遅きに失したと思う事は無く、足掻くだけ足掻いた事は現実を受け入れるしかない状況で、苦しいながら救いになりました。

 

 

■しじみと過ごした最後の2日間について

 

2024.2.23

しじみは寝返りをうつのもままならなくなりました。前日の22日までは食べなくともよろける足取りで私の隣に3度も来てくれたのに。

f:id:hiraryo0201:20240227195157j:imageしじみ、アナタも好きだよ

 

諦めきれず、嫌がることはしないと決めていたのにキドナ(しじみはキドナが大嫌い)をスポイトで少しづつ飲ませると結局嘔吐してしまいました。
f:id:hiraryo0201:20240227195204j:imageあれさーまずいのよー

 

飲ませる時もぐにゃりと力が入らず不安で気が狂いそうでした。でもつい一か月前もこうだったので希望を捨てきれません。
f:id:hiraryo0201:20240227195218j:imageアナタ何泣いてるのー?へんなの。

 

しじみは猫こたつの上を好んでいましたが、衰弱した状態で寝返りをすると落下しかねないのと、嘔吐で猫こたつが汚れたのもあり、私が寝ていた寝具の上に寝かせました。悪くは無さそうですがこんな状態でも自力でトイレに行こうとして戻れず倒れてしまったのと、私が近くで凝視して騒ぐのでちょっと鬱陶しそうでした。
f:id:hiraryo0201:20240227195207j:image静かにして欲しいわ

 

次に床にブランケットを敷き酸素を口元に持って来ました。ですがこれもベストな気がしません。
f:id:hiraryo0201:20240227195214j:image疲れちゃったわ

 

これらの移動は奇跡を願い、今のしじみの最善を見つけるためのあれこれでした。

けれど23日の夜チーと話し合い、ここからは24時間体制で交代で片時も目を離さず見ている事にしました。

いよいよ、しじみとのお別れが近づいているのをお互い口には出さないものの感じていました。そこで、もう1度、しじみが好む猫こたつの上に戻しました。

f:id:hiraryo0201:20240303003626j:image

 

2024.2.24早朝7時

酸素室を考えていた「最終形態」に変更しました。酸素室は直射日光はNGなので窓から少し離し、でも光が入る場所に。トイレも入れ、寝返りを打ちやすいように柔らか過ぎない手持ちのマットやブランケットを選びました。
f:id:hiraryo0201:20240227195221j:image

 

ところで、酸素室を大きめサイズにしていて良かったです。このサイズで無ければ、しじみはこんなに使ってくれなかったかも。私が促すのでは無く、しじみが自主的に使っていました。

出入り自由にしたかったので、最後まで片方の扉は外したままで、代わりに冷蔵庫シート(簾の様になっています)を使いました。

・シートを切り離し少しづつ重ね貼り

・下部をしじみサイズにカットし、出入口を作りオープン状態に。

・隙間は養生テープで塞ぎ調整可能に。(本来は酸素室の窓で酸素濃度を調節します)

酸素濃度に関しては酸素室内外であまり差が出過ぎない様、酸素濃度計を見ながら、養生テープの貼り方や貼る量で微調整を続けました。ピッタリ全てを貼ると酸素濃度が上がり、何枚か外すと下がるのでこの方法で有効だったと思います。

f:id:hiraryo0201:20240227201630j:image初めて使うのでかなり戸惑いましたー

 

詳しいわけでもないのにウダウダ説明が長かったですね。けれど、これが私がしじみに出来た最後の工夫だったのでなんだか思いが深いんです。

しじみに喜んで欲しくて、しじみと家族になれたのが私達で良かったと信じたくて、色々な事を試し続けた8年と9ヶ月でした。

 

だんだんとしじみがさようならの準備を始めているのを感じました。交代で24時間体制と言ってもついうとうとしてしまう事があり特に夜は怖かったです。

 

愛しい2ショット♡
f:id:hiraryo0201:20240227195153j:image

 

しじみの最期について詳細には書きませんが、意識が遠のく中チーに甘える様な仕草を見せた事だけは書き残しておきます。

 

2024.2.24  12:55頃 しじみ永眠

 

数日はそばにいてくれると思ったのに、週明け仕事を休む算段をいつとろうか考えていたのに、最終形態に整えたら私達のお姫様が思ったより早く逝ってしまいました。

奇跡はもう起こらずほぼ「おそらく1ヶ月程度」告知を受けた通りのさようならでした。

最後となった通院時、先生から嫌がる事やストレスになる事はもうせず、しじみが安心して家族と過ごす事が出来る時間をとる事を勧められ、私達もそう決めたものの、葛藤はものすごくありました。

最後に色々な行動を見せてくれている間、奇跡が起こったかも知れないから血液検査をしたい、何か出来る事が無いか病院に連れていこうかといった、何とか足掻き続けたいという思いにかられる事もありました。

けれど、苦しまない為の最低限の投薬は続けたものの、もう通院はしませんでした。そしてしじみは最期を迎えました。

正解は分かりませんが、しじみを心の底から愛しています。そして何としてでも失いたくなどありませんでした。私達は間違った決断はしていないと信じます。

 

明日からはその後について書いていきます。長文をお読み下さりありがとうございました。重ねて不義理を心よりお詫び致します。

 

 

 

【御礼】また楽しい気持ちで更新できるその日までさようなら。

 

最後の通院となったのは2024年1月21日。1ヶ月前です。

あの頃のしじみは朦朧としていて、しじみと私たちに残されていると思われるそう長くない時間をこのままの状態で過ごすのかと思って随分気持ちが乱れました。

けれど、しじみはもう見る事が出来ないと思っていた様々な姿を見せ続けてくれました。最後の通院後、先生に言われた私達のこれからを受け入れる事が出来ず半狂乱で過ごしたものの、しじみが私に様々な感情を思い出させてくれました。

 

「しじみの小部屋」ほぼ毎日22時更新

 

しじみと家族になってから。仲良くなれてから。変化していく私たちの関係。しじみが病気になってから。思えば色々な事を書いてきました。

これまで長い間お読み下さりありがとうございました。更新はしばらくお休みします。

ここからはしじみが私達に見せてくれる姿は文章ではなく心に焼き付けていこうと思います。(Instagramは更新するつもりです。たぶん…)

始めた頃はまさかこんなに続くと思わなかったです。時折休みましたが今回で2963回、しじみの自慢を書き連ねて来ました。

書いても書いてもでてくるしじみの魅力。見飽きる事ない美貌、愛らしさ。くるくると変わる表情。賢く面白く自由気ままで我儘で素直で超がつく甘えん坊。チャームポイントが多すぎて書き尽くせなかったです。この世にしじみほど素晴らしい存在はないと思います。似た内容を繰り返す事もありましたがマンネリではなく上書きです。魅力が魅力を超えてくるんですよね。

 

時にしじみと関係ない自分の事を書いたり気づけば「しじみの小部屋」は私の人生の一部になっていました。友人が読んでくれているので友達に向けて手紙を書くような気持ちで更新している様な所もあったし、Instagramで「読んでいます」の声をいただけるとふわっと誰かと繋がっている感覚が嬉しかったりもしました。

書く事で自分の中の相反する感情や自身の良い点悪い点など気づきもあったなと思います。

更新を止めると決めると改めて「しじみの小部屋」は私の中で大切な場所だったなと感じて寂しいです。

でもだからこそ、今私達が向かおうとしているこれから先の未来や現実について、私の感情の捌け口にしたくありません。このまま書き続けるとおそらく悲しみや恐れの感情を増幅させる気がします。主題がしじみではなく、私の感情になってしまう。

今この時間もしじみにすがって、私達を置いてどこにも行かないでと叫びたいです。ブログを書くとそんな私の内なる感情を抑えるのが難しいのです。これまでも幾度となく書いては削除を繰り返しました。私は…私は今とても怖いし相変わらず現実を受け入れられずにいます。

 

けれど、しじみはあきらかに厳しい状態から、幾度となくしじみなりの健やかさを取り戻してくれました。現にいよいよかと覚悟した時もなんとか私達から離れずにいてくれました。

f:id:hiraryo0201:20240218135329j:image

ここから先はしじみに感謝や愛を伝えるあたたかい時間にしたいと思います。

 

華やかなしじみ、そしてそんなしじみに勝るとも劣らない真逆の魅力を持つののこが主役の明るい内容を晴れやかな気持ちで書ける時がくるその日が来たら、また更新したいと考えています。

 

重ねてこれまでお読み下さりありがとうございました。しじみはこの中で永遠に輝きを放っています。どうか忘れずにいてくれたら嬉しいです。2963回はキリが悪いけどこれで終わりではありません。

 

慢性膵炎、甲状腺機能亢進症に続き2021年には肺腺癌が見つかり、いつ転移するかわからない日々は本当に不安で苦しかったけど私達を置いていかないでくれた。

手術の日は麻酔から覚めてないのに私を見てよろけながら立ち上がってくれたね。互いのおでこをくっつけあった、あの時の感情は忘れない。

f:id:hiraryo0201:20240217072638j:image

術後服姿、可愛かったなぁ。
f:id:hiraryo0201:20240217072642j:image
f:id:hiraryo0201:20240217072646j:image

 

そして迎えた2024年。しじみと家族になったのは2015年の5月6日なので今年で9年目です。元旦の朝に撮った晴れ着姿の愛らしいしじみ。痩せゆくしじみに服を着せたりするのは飼い主の押し付けかと迷ったけどどうしてももう1度見たくて5分だけ付き合ってもらいました。

まぁしじみは私の過干渉には慣れっこですけどね。私達は最高に相性が良いんです。

f:id:hiraryo0201:20240123094504j:image
f:id:hiraryo0201:20240123094455j:image
f:id:hiraryo0201:20240123094452j:image
f:id:hiraryo0201:20240123094507j:image
f:id:hiraryo0201:20240123094501j:image
f:id:hiraryo0201:20240123094458j:image
f:id:hiraryo0201:20240123094449j:image

 

愛しているよ。狂おしいほどに愛してる。ありがとうありがとう。私達と出逢ってくれてありがとう。あなたは素晴らしい。

 

 

 

 

 

 

 

 


猫グッズ&猫雑貨のネコトヒト,nekotohito
nekotohito


<スポンサーリンク>